「エンディングセミナー」お祝いの席に参上

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高齢者へのセミナーだと思われがちな「エンディング」の話。そうとばかりではないから面白い。知人から頼まれたのは、高校時代の還暦同窓会幹事の打ち上げの席だったことがあります。一体どんな雰囲気になるのか、とても興味深くお伺いしました。

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公民館に集まる同級生に、カッコつけてもはじまらない

小さな公民館では、すでに還暦同窓会の時に撮った大量の写真をわける作業が始まっていました。思い出せない名前や懐かしい表情に大笑いしながら、数人の男女が集まっていました。予定の時間になると和室に集まるように幹事が号令をかけます。まるで学級委員が授業の始まり仕切るかのようでした。すでにそれだけでも可笑しさが込み上げてくる雰囲気。

一緒に元気に歳を重ねたい、だから楽しい時にみんなで知りたい

還暦は特別な節目になります。長寿を祈願する最初の祝い年。生まれた年と同じ干支が巡り、赤子に戻る意味があります。参加者の中には、長く勤めた職場を離れたばかりの人もいて、新たな人生へのはじまりでもあります。

しかもレストランやホテルでもなく、地域の小さな公民館に集まるのですから、本当に仲良し。高校卒業以来、様々なことを経て、こうして集まる時間もできたことでしょう。自分の置かれている環境をある程度知っている人たちと、これからも一緒に歳を重ねて行く喜びや安心が満ちているのでした。

人生のエンディングを考えるのは、大切な家族を亡くしたり、自分が病気になった時では遅すぎます。心も体もまだまだ自由が効く時にこそ、しっかりと地固めをするように未来を描くことが必要です。

いつかやろうと思っていたけど、今、ですね。

社会に出て40年近くなり、懸命な子育てから解放され、親を気遣う年になり、仕事でもけじめをつける方が多い時期に、信頼できる仲間とともに自分のエンディングに向き合うのですから、話している私まで幸福感に包まれました。加齢とともに、心や体には何かしらの痛みや違和感を抱えているとしても、まずは笑いあえる友がいることは幸せなことです。

そうしてここ数年間、いつか自分も終活するのかなあと、人ごとのように思っていたのです。でもいつかなんて時間はもうありません。自然災害は記録的被害を及ぼし、大切な人とのお別れができないようなことがすでに始まっています。せめて今すぐに「ありがとう」「ごめんなさい」を伝えておきたいものです。

同級生でセミナーを受けるグループは以前にもありましたが、還暦同窓会でのセミナーは初めてのことでした。一緒に進捗を確認し合うこともできるし、片付けも手伝ってもらいやすいこともあって、これから増える予感がしています。